いつかとかつての狭間で。

「今日の日はさようなら、また会う日まで」
と僕らは唄ってそして、その日に別れた。
あの日から彼らと会う事は有っただろうか、いやない。
ちょっと暖かなあの日は、僕にとってかつての出来事である。


※※

「いつか飲もう」と僕は言う。時にたまに。
それは僕の常套句であって、逃げ口上である。
正直に申し上げるが、いつかはない。
正直に申し上げると、貴重な今ならすぐにでも。
つまり先延ばしにする、それは貴方とではないという意思表示。
残念だが、僕には今しかないのだ。今の一つ一つが大事なのだ。


僕はその日、その時、その時間を
今、掘り下げたい人としか共有したくなく
と、思う非常に自分勝手な人間なのである。


※※

それでも、目の前の今の連続を積み重ねて。

ひとりで自分自身と向き合って
時には誰かとその人の中身を覗いてみたくて
いつかとかつての狭間で今をまさに生きている。


かつて私のような人間がいたなと思って
その人の今に必要とされるような人間であらねばならないだろう。