[NIKKI] 

友人の結婚式に招待され、僕は足利市へ行ってきた。
彼との出会いは大学の時、それはもう10年以上前の話になる。

4年間という平等に与えられた大学時代の喜怒哀楽、
僕自身の迷走、逆走、面白い部分のほとんどを彼と過ごしたと言っていい。
だからそのころの僕のどうでもいい珍事や自己満足的な恥部のほとんどを彼はよく知っている。僕も彼の其れを知っている。

容姿も対照的だった。一緒に服買いに行く事はなかったけど、
妙に相性のバランスが良かった。
例えば、僕があの子に振られて、ヒトコイシクッテサーとエレカシを唄えば
ロックスターになれば羽がはえてきてーとイエモンを唄う余裕。
なに、その余裕、この野郎ッ!といっても最後は笑って済んでしまうバランス。


彼との縁は卒業後も続くのだった。
この10年、珍事や恥部を笑い飛ばし、各々の今を正直に語り、前に進んできたのだ。
つつがない親交から、彼が親友であると僕は自覚していて、
とても信頼をおいている友人の一人である。



彼のご両親も大変立派な方であり、このご両親がいて彼が在ると感じる。
泊まりに行った際も快く迎えてくれ、私の話もよく話を聞いてくれる。
どうしたいか、どうなってほしいか。
次の世代に託す気持ちが話の中に織り込まれていて、自分の芯の部分に伝わってくる。
だから、招待を受けた事は大変ありがたい事である。


彼が幸せに成る事、幸せを作って行く事を応援したい。
と宴の中での彼の振る舞いを見て、そう感じた。
彼と彼の家族の幸せを心から祝える事が出来た。また、それが嬉しかった。



自分の人生で知り合った人、その人とどのくらい親交を持つかは自由だ。
相性はある。だから、希薄、疎遠になることもあるし、仕方ない。
その人の人生の幸せを祝える事に立ち合える事、それは光栄な事だ。
その人の人生の幸せを願う事、それは自分の生きる意味にも繋がる。



エレファントカシマシ
大学時代に好きで唄った歌がある、昨晩、宴の後に唄った。

新しい門出、いいじゃないか。
彼と奥さんの幸多き人生を、幸せを願う。